大学受験において、古文や漢文が苦手だな~と感じているを人は多いのではないでしょうか。
苦手意識が強くなってしまうと、ますます何から勉強していいのかわからなくなっていきます。
古典の特徴や有効な勉強方法がわかれば、大学入試に向けて、成績をアップすることが可能です! この記事では、古典が苦手な高校生に、点数の上がる効果的な勉強方法や学ぶ上でのポイントを解説していきます。
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古典(古文・漢文)の特徴って?
そもそも古典に限らず、国語全体を「感覚で解く教科」と勘違いしている高校生は少なくありません。
しかし、実際の古典は「基礎を固めないと成績を伸ばせない」のが特徴です。知識を下敷きにして、理論的に考えなければ得点を稼げません。
ただ、単語や文法、読解から文学史まで、古典は覚えるべき範囲が広いため、何から手をつけていいのかわからなくなっている人も多いのではないでしょうか。
結論、古典は必要な「知識」と「読み方」を習得すれば、問題を解くのが容易になります! 効率的に学習して、大学受験における「点の稼ぎどころ」にしましょう。
古典に必要な知識とは?効率的に勉強を進めるためには
#3つの知識を押さえよう
まずは、古文に必要な知識を押さえましょう。
古文では問題を解くためには「語彙」「文法」「背景」の3つの知識が必要です。
古文はほぼ英語の学習と同じと取れえてしまった方が理解がしやすいかもしれません!
これらを知識をまんべんなく押さえておかないと、英語と同様になかなか古文の成績を伸ばせません。
語彙(古文単語)
最初の「語彙」は頻出の単語、語句を覚えることが基本です。なぜなら、英語の長文読解と同様に単語がわからないと、そもそも古文を読み進められないからです。
学校で配られた古文単語帳や個人で買った単語帳など何でもいいので、1冊を完璧に覚えましょう!
受験を終えた合格者の方々に伺ったところ、古文単語帳は1冊で十分に受験で戦えました!という意見が多かったためご安心を!
大学受験で覚えるべき古文単語は約300語といわれているので、早めに取り掛かれば取り掛かるほど点数UPにつながるかも!
文法
次に「文法」。英語の「SVOC」などと同様に古文にも文法があります。
用言の活用形、助動詞、助詞、敬語表現の順に学んでいきます。
河合塾から出ている以下の参考書がわかりやすいのでおすすめです!
「古文単語」、「文法」の知識がある程度ついたら、文章問題をたくさん解いてみましょう!
また、間違いの復習と同時に音読をしてみるとより古文が読みやすくなります!
古文を音読するメリット
①:主語と述語を意識して読めるようになる②:古文を読むことになれることができる
音読をすると古文の文章の意味がよりわかってきて、点数UPに繋がります!
背景知識
「古文単語」、「文法」を抑えた上で「背景知識」に移ります。上代~江戸時代では現代と風習、価値観が多く異なっています。
背景知識を踏まえなければ、登場人物の心情を理解できないのです。
たとえば「他人が夢に出てきた」という描写があれば、現代人は「その人を好きなのだ」と思うでしょう。
しかし、万葉集では「相手が自分を好き」と解釈しています。なお、新古今和歌集までくれば、比較的、現代人に近い発想がなされています。
大学入試でよく出る文学作品は限られており、『源氏物語』『伊勢物語』『徒然草』などは特に入試で頻出です。
すべての物語を読む必要はありませんが、こんな感じの物語だなというざっくりの背景知識があるだけでも他の受験生よりも有利になります!
「~と同じ時代の作品を選択しの中から選びなさい」などの出題もあったりするので、覚えておいて損はないです!
#どういう順番で勉強する?
「語彙」「文法」「背景」の順で学ぶのが基本です。 勉強方法は英語と同じで、古文を音読しながらとにかく暗記していきます。
目と耳、両方で情報を負うことで暗記をしやすくなります。
ちなみに、漢文は語彙や背景を問われる場面は少なく、訓読と呼ばれる、句形を覚えることが漢文攻略の近道です。
古文の効率的な勉強法、3つのポイント
1.活用を完ぺきに理解する
多くの人が躓く分野として「活用」が挙げられます。
動詞、形容詞、形容動詞など、古文で活用をともなう語句は少なくありません。
ただし、最重要なのは助動詞です。助動詞の活用がもっとも複雑かつ、文意を左右するからです。助動詞を読み取れないと古文の解釈は難しくなります。
1日10分ほどのスキマ時間でかまわないので、助動詞の活用を繰り返し覚えるようにしましょう。
- 未然形接続 る、らる、す、さす、しむ、ず、じ、む、むず、まし、まほし
- 連用形接続 つ、ぬ、たり、き、けり、たし、けむ
- 終止形接続 らむ、べし、まじ、らし、なり、めり
- 体言・連体形接続 なり・たり・ごとし
- 特殊(サ行の未然形・四段の已然形)り
助動詞で押さえておくべき3つポイント
このように、助動詞は全種類を覚えておく必要がありますが、助動詞の「どの部分を」具体的に覚えておくべきかは限られています。それは、以下の3点です。
この「接続」「活用」「意味」を覚えれば覚える前よりも文章が読めるようになります!
- 接続 その助動詞の上にくる用言(動詞など)の活用形がなにか
- 活用 その助動詞をどう活用するか
- 意味 その助動詞がどんな意味を持っているか
2.敬語表現を理解する
#文章の主従関係を見つける
ある程度の単語を覚えたにもかかわらず、古文をしっかり理解できないケースは珍しくありません。
なぜなら、古文は主語や目的語を省略するのが当たり前だからです。
「侍が従者に命令をした」と現代人なら書くところを「従者に命令した」で済ませてしまうので、文脈を読み取れなくなるのです。
そこで、重要になってくるのが「敬語」です。古文には現代文と同じく敬語が使われています。
むしろ、現代語以上に厳密な書き方をしている文章も多いので、敬語表現の有無により主従関係を察知できます。
敬語には、尊敬語・謙譲語・丁寧語の3種類があります。
まずは尊敬語と謙譲語の考え方を確認しましょう。
尊敬語:動作をする人への敬意
謙譲語:動作を受ける人への敬意
尊敬語の例:先生が大切なことをおっしゃる。(言うという動作をする先生に敬意をはらう)
謙譲語の例:先生に大切なことを申し上げる。(言うという動作を受ける先生に敬意をはらう)
尊敬語か謙譲語かは、相手(身分の高い人)が動作をするのか受けるのかで決まります。
この法則を覚えておくだけでも、古文の尊敬語や謙譲語の理解に役立つのでぜひ覚えてみてください。
それから「誰が、誰に、何をしているか」と読み取っていくのが古文の攻略法です。
#重要でありながら数は多くない
敬語表現を覚えれば、おおよその文脈を理解できるようになります。
それでいて、敬語表現のバリエーション自体はそれほど多くありません。 基本的な表現さえ暗記すれば、ほとんどの古典で敬語を見つけられます。初期の段階で、敬語表現の暗記に力を入れましょう。
3.筆者や時代背景を知る
#常識の違いを学ぼう
現代人が古文を読みづらく感じる理由のひとつが「常識の違い」です。
昔と今では価値観や風習が大きく異なるので、現代人からすると意味がよくわからない文章も多くなっているのです。
たとえ文章を読み取れたとしても「なぜそのように思ったのか」を理解できないため、問題を解けなくなります。
対策として、時代背景を押さえられるよう古典の資料集を読み込むようにしましょう。
また、時代背景や当時の物の名前に興味を持ってみると、古典の勉強が楽しくなっていきます。
それに加えて、筆者についての情報も知っておけば、作風や主題を察しやすいでしょう。文学史に関する問題の勉強にもなります。
#常に3大要素を意識する
ここまで書いてきたように、古文は暗記量が膨大です。
そのため、何をしていいのか混乱してしまう人もたくさんいます。
ただ、語彙・文法・背景知識という3大要素が必要なのは、どの試験でも同じです。 受験勉強ではカテゴリごとに要点を踏まえて勉強を進めていきましょう。
漢文の効果的な勉強方法
#訓読と書き下し文
古文と違い、ひらがなが全くない漢文は「読み解けるわけがない」とあきらめてしまう高校生も多いのではないでしょうか。
ただ、受験に出てくるような漢文はそれほど難しい単語が使われているわけではありません。
訓読さえ習得すれば、それほど苦もなく理解できます。
訓読とは、もとの漢文に日本人が訓点をつけて、日本語の文に置き換えて読み進める手法です。
訓読に沿って、漢文にひらがなを交えて文語文に改めたものが「書き下し文」です。
慣れないうちは、漢文を書き下し文にして読み進めていきます。
ただ、訓読をしっかり押さえておけば、書き下し文を作らなくても漢文だけで内容を理解することが可能です。
#句形の勉強が漢文の最優先
訓読を踏まえながら漢文を読み進めていけば、それほど難しい内容ではないケースが大半です。
句形をしっかりと覚えることで、十分に入試問題にも対応できます。 漢文では句形を覚えることを最優先にして勉強しましょう。
マナビスの講座と下の参考書のおかげで筆者は当時のセンター漢文で満点を取ることができたのでおすすめです!
NGな古文の勉強法3選!
古文の勉強の過程ではNGな勉強法があります。
これを長期間行うと周りの受験生と大きく差がついてしまうので、NG勉強法を行わないように気をつけましょう!
1.問題文を読まず、文章を読み始めてしまう
古文の問題を解く際に、問題分をあらかじめ軽く読まずに、文章を読み始めてしまう方、かなりもったいないです!
事前にざっくりでいいので出題内容を把握しておくと文章を読んでいる際に、「ここが回答のキーになる部分かも!」と文章の中の重要なポイントに気づきやすくなります。
「気づいた部分に目印をつけておくこと」のもおすすめです!
ぜひ文章を読む際に出題の内容を軽くでいいので事前に把握しておきましょう!
2.復習をしない
古文の勉強でよくある失敗が、解いた後に復習をしないことです。
同じ文章に出会うことはないからと言って復習をしないのはもったいないです!
「何が分かっていたら、この問題は解けたのか」を解説を見ながら適宜確認しておきましょう!
「間違った部分や何ができなかったかをメモにまとめておく」と自分の間違えるパターンなどを把握でき、今後古文を解く際に気を付けるようになるのでおすすめです!
そのため、しっかり解説を読み、適切な解き方を身に着けていきましょう!
3.過去問を解かない
「過去問を解くのは、入試の1か月前に取っておきたい!」そう思っている学生も多いでしょう。
しかし、「過去問を入試の1か月前に解き、入試の傾向を知り対策をする」のと「過去問を入試の1か月前に解き、入試の傾向を知り対策をする」のでは後者の方が入試では有利です。
なぜなら、早めに受験する問題の傾向を掴み、1年間勉強を重ねた方が対策が十分にできるからです。
特に古文は、大学によって問題の難易度や出題される内容(漢文の出題がある、ないなど)など傾向やクセが大学によって違います。
そのため、もったいないと後に取っておかず、1年分でもいいので解いてみて、「こんな感じなのか!」という感覚をつかみ、それを受験時に解けるような対策をしていきましょう!
また、受験する大学・学部によっては「古文を使うのは共通テストのみ!」という方もいると思います。
その際は、その情報をなるべく早めにインプットしておくと古文に時間を割くべきなのかどうかが判断ができるでしょう!
大学受験で古典の点数をとるためには?
#結局は基礎が大事
古典の入試問題では、確実に解いて点数を稼ぎたい分野です。
点数を稼ぐには、ここまで書いてきたような基礎を疎かにしないことです。
語彙や文法、時代背景についての問題は、大学入学共通テスト(旧センター試験)、国公立大学の二次試験、私立大学の入試など、どの試験でも出てきます。
#出題傾向を知る
基礎を固めたうえ、過去問をたくさん解いて実力をつけていきます。
大学ごとの過去問を繰り返し解いていると「学校によって出題傾向が違う」と理解できるでしょう。
どの年度でも同じパターンの問題が出てきたり、引用される古典に特色が表れていたりします。志望校の出題傾向がわかれば対策を立てやすくなるはずです。
問題の配点がどうなっているのかも大きなポイントです。
たとえば「古文よりも漢文の配点が高い」となれば、漢文の勉強に時間を割けます。
本番で古文に手こずったとしても「それなら漢文で稼げばいい」と切り替えられるでしょう。 勉強でも試験本番でも、無駄に悩んで時間を浪費しないために、出題傾向に沿った準備を進めていきましょう。
古典の学習も河合塾マナビスで!苦手を克服したいあなたにもおすすめ
古文の学習では「語彙」「文法」「背景」が基本です。
基礎を固めたうえで、演習問題や過去問などで文章を読んで、実際に練習していきましょう。
覚えることも多いため、受験直前になって他の科目の勉強や過去問演習で手一杯になる前に、古典の基礎的な暗記部分はできる限り早く習得しましょう。
ただし、古典は総合得点の中で配点が低い場合もあります。
志望校の入試の配点をしっかり確認したうえで、全体のバランスを考えて、学習時間をあてましょう。
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- 受験に必要な古典の語彙がテキストに集約!
- 文法が体系だって学習できる!
- 講座の中で先生が様々なテーマで古文を扱っているため、背景知識がつく!
最終的にすべての知識が身につくように、順序良く学習できるカリキュラムになっています。 また、「古文ポイント集」(資料集)には、受験に必要な古文の背景知識が集約されています。
また、受験のプロであるアドバイザーがあなたの学習状況や志望校に合わせたカリキュラムを作成。「月例面談」や「模試面談」などで日常的にサポートしながら学習を進めます。
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