予備校の大学入試対策は「集団授業」、「個別授業」、「映像授業」の3つが主です。それぞれにメリットとデメリットがあるため、ライフスタイル、学習状況、志望校などを踏まえて選択しましょう。
今回ピックアップするのは「映像授業」。マイペースにやれるものの、自分ひとりで勉強を進められるのか不安になる人もいるかもしれません。本記事では映像授業のメリット、心配点、効果的に勉強するコツなどについて紹介します。
「映像授業」ってどんな塾?人気の理由と心配点について
映像授業とは録画された授業を視聴し、学習する方式です。映像授業の種類は主に2種類あり、予備校のブース席でヘッドセットを装着して視聴する来校型、自分の家で受けられる自宅受講型があります。新型コロナウイルスの感染拡大の影響から、どちらか片方ではなく、両方を組み合わせたカリキュラムを組む予備校も増えました。
集団授業ではまわりのペースに合わせた学習が必要ですが、映像授業では自分の受けたい科目・単元だけを選択できます。自分のペースで学習できるため、人気は年々高まっている状況です。
映像授業を担当する講師は多くの支持を集めるトップ講師陣が務めます。そのため、授業の品質は必然的に高くなります。一方、「録画だから不明点があっても質問ができないのでは?」「緊張感が薄く勉強に集中しづらいのでは?」といった心配の声が上がっているのも事実です。心配点については、後程の段落で説明します。
映像授業のメリット:自分のスケジュールに合わせて・受けたい場所で学習ができる
映像授業は自分だけで受けられますので、集団授業のように予備校に時間を合わせなくても問題ありません。部活動で帰りが遅くなりがちな高校生、学校生活や他の習い事で多忙な高校生でも、自分の都合がよい時間で予備校に通うことが可能です。
部活動の大会や定期テストの時期が近づいた際にも、受講スケジュールを調整して、予備校に通う計画を立てられます。どうしても都合がつかず、急に欠席してしまったとしても振り替え対応ができるので安心です。
それぞれの予備校の受講形式にもよりますが、自宅のPCやスマホで映像授業が受けられる環境を用意できる場合もあります。自宅での学習が可能となれば、時間の融通はさらにつけられるようになるでしょう。
自分の生活スタイルに合わせて学習できるのは、映像授業の大きなメリットのひとつです。
映像授業のメリット:自分の理解度・学習ペースに合わせられる
自分の理解度、学習ペースを考慮し、苦手科目や不得意な分野に重点的に取り組めるのも映像授業のよいところ。授業を視聴し、よくわからなかったところは巻き戻して再確認したり、逆に得意な科目を早送りで先行して進めたりと、使い方は自由自在です。
塾によっては授業そのものを、もう1度受けられる場合もあるでしょう。部活を引退した後など、今までの遅れを挽回したいときにも、マイペースで学習できる映像授業は力を発揮します。
映像授業のメリット:場所を問わず全国の講師の授業&自分の受験校に特化した授業を受講可能
全国様々な場所の講師の授業をどこにいても受けられるのが映像授業の醍醐味です。映像授業を担当するのはその予備校の人気講師であることが多いため、授業の質はハイレベルなケースがほとんどです。
自分の受験校に特化した授業を受けられるのも大きなメリットでしょう。例えば、名古屋大学を志望する受験生は愛知にたくさんいます。そのため、愛知の講師は名古屋大学を目指す受験生に対する授業の実績が豊富です。
受験生があまりいない地域の講師と比べると、教え方のスキルには差が出ます。映像授業であれば、そういった地域性にとらわれず、自分の希望する講師の授業を受けるチャンスがあるのです。
さらに、自分の志望校に絞った講座を選ぶことで、無駄な時間をなくせるのも強みです。映像授業は時間を効率的に使う効果が高いといえます。
映像授業の心配なところ:一人で進めていくために、「自律」が必要?
自分で動画を視聴して学ぶ映像授業は、講師が目の前にはいないため、緊張感を保つのが難しい面があります。実際に講師がいれば、講師と生徒の間にコミュニケーションが発生するので、緊張感が出てくるでしょう。しかし、映像授業は講師の授業を一方的に聞く形式です。人によっては集中力を保てず、眠くなってしまう場合も少なくないでしょう。
基本的には、生徒自身が自由に勉強できる環境ですので、成果を上げるためには自己管理が必要になります。ただ、受講の状況を確認したり、スタッフがブースまで様子を見にきたり、映像授業ながらも勉強のスケジュール管理を一緒に行ってくれるような塾もなかにはあります。
自分ひとりで進められるかどうか自信がない人は、学習進捗の管理や学習サポートをしてくれる塾を探すとよいでしょう。
映像授業の心配なところ:講師への直接の質問や学習の相談ができない?
集団授業は、授業中に手を挙げて質問ができます。授業が終わった後に、個別で確認もできるでしょう。しかし、映像授業は講師による一方向の授業ですので、その場ですぐに質問するのは難しい場合が多くなっています。とはいえ、集団授業でも手を挙げるのが恥ずかしく、苦手という人も少なくはないでしょう。
映像授業の予備校だからといって、質問がまったくできないわけではありません。スタッフが質問に答えてくれる塾もありますし、受講後、講師に別途時間を作ってもらい、質問できる塾もたくさんあります。
そもそも、質問は自分の学習レベルにあっていれば、あまり出ないものです。映像授業のレベルが細分化されている塾であれば、自分にとって最適な講座を見つけやすくなるでしょう。
勉強や志望校などの相談ができるかどうかも、とても大切です。
勉強の内容に限らず、このままの成績で問題ないか、志望校を増やしたが勉強方法を変えなくてもよいかなど、志望校合格に向けてアドバイスをしてもらえる塾が望ましいです。
大学受験は戦略が重要になるため、志望校合格から逆算した計画、および効率的な学習が必要になります。映像授業に限った話ではなく、予備校を選ぶときには相談に乗ってくれる受験のプロがいるかどうかが肝心と心得ましょう。
映像授業で最大の効果を得るには:「授業を受けっぱなし」にしない
映像授業の効果を最大限にしたければ、受講後に復習をきっちり行い、授業で学んだ問題に近いものを実際に解いてみるようにしましょう。
授業を聞くだけで分かったような気分になるのは危険です。受けっぱなしにはせずに、知識を定着させるアウトプットをしなくてはなりません。
集団授業でも同じことがいえますが、なんとなく理解した感じで満足するのではなく、問題を確実に解けるレベルまで昇華させ、自分のものにすることが大事です。
映像授業で最大の効果を得るには:コミュニケーションが活発&充実した学習サポート制度がある塾を選ぼう
映像授業のデメリットとして、学習や受験の相談がしにくい、頼れる人がいない、集団授業とは違い周囲の受験生と切磋琢磨できないという意見を上げる人もいるかもしれません。
確かにそういった特徴を持つ予備校もありますが、それらは必ずしも正しくありません。映像授業であっても校舎のスタッフやチューターとのコミュニケーションを取りやすいところはたくさんあります。
学習の仕方や受験の計画の相談に積極的に乗ってくれる人材の揃った映像授業の予備校も少なくはないので、気になる場合は、実際に予備校に確認してみると良いでしょう。
また、来校型の映像授業の予備校であれば、校舎のブースでの受講になりますので、他の受験生たちが一生懸命勉強している様子を見ることができ、刺激になるはずです。
映像授業と一口にいっても様々な形式があるので、できるだけ学習サポートの整った、日々周囲から刺激を受けられる環境の予備校を選ぶようにしましょう。
映像授業の心配事をすべて解消しつつ、メリットを最大化できる塾はどこなのか?
ここまで映像授業におけるメリット、心配点などを説明してきました。本記事を読んで「自己管理が苦手」「学習相談はできるの?」…など、映像授業に通うべきかを迷ってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
河合塾マナビスでは、受験のプロであるアドバイザーがあなたの学習状況や志望校に合わせたカリキュラムを作成。「月例面談」や「模試面談」などで日常的にサポートします。
また、あなたの担当学習アドバイザーが、科目間のバランスを取りながら、学習方法を指導。日々相談しながら、受験戦略を練り、配点や難易度、生徒ご本人の得意・不得意から、総合的にアドバイスします。
講座数は、単元別・レベル別に細かくわかれた約1000講座のラインナップ。受講後に「チェックテスト」の実施、アドバイザーに学習内容を自分の言葉で説明する「アドバイスタイム」があります。”アウトプットをする場”があるため、授業を受けっぱなしにならず、知識が定着するのも特徴です。
河合塾マナビスでは、映像授業にありがちな心配事は解消しつつ、映像授業のメリットは最大化できるようになっています。通い続けられるか不安・学習の自己管理が苦手な高校生にもおすすめです。
映像授業に通うか迷っている方や学習相談をしたい方も、ぜひ一度河合塾マナビスにお問い合わせください。